「結婚した」、「子どもが生まれた」、「転職した」など、人生の様々な転機において、保険の見直しを検討する機会も少なくありません。保険を見直したいと思っても、誰に相談すればよいかわからないという人も多いはず。そこで注目すべきなのが、保険相談ショップの存在です。
この記事では、保険の見直しを検討している人のために、保険相談ショップの特徴やメリット・デメリット、数ある保険相談ショップを選ぶポイントや利用時の流れについて解説します。
また、おすすめの保険相談ショップについてもご紹介しますので、ぜひとも参考にしてください。
1.保険相談ショップとは?
保険の見直しを検討するとき、保険相談ショップを選択する人の数は年々増加しています。
保険相談ショップとはどのようなサービスなのか、その特徴を解説します。
1-1.保険相談ショップの利用者は年々増え続けている
公益財団法人生命保険文化センターが発表している「2018年度生命保険に関する全国実態調査」によると、直近の生命保険加入チャネルの推移は下表のとおりです。
2018年 | 2015年 | 2012年 | 2009年 | 2006年 | |
生命保険会社の営業職員 | 53.7% | 59.4% | 68.2% | 68.1% | 66.3% |
保険代理店の窓口や営業職員 | 17.8% | 13.7% | 6.9% | 6.4% | 7.0% |
通信販売 | 6.5% | 5.6% | 8.8% | 8.7% | 9.1% |
銀行・証券会社を通して | 5.4% | 5.5% | 4.3% | 2.6% | 3.3% |
郵便局の窓口や営業職員 | 4.2% | 3.0% | 2.1% | 2.9% | – |
最も多いのが「生命保険会社の営業職員」で、全体の53.7%とほぼ過半数を占めています。次いで多いのが「保険代理店の窓口や営業職員」で17.8%です。
注目すべきは、保険代理店のチャネルだけが圧倒的な伸びを示している点です。
保険の新規加入や見直しを検討している人にとって、保険相談ショップは重要な加入チャネルに成長していることが分かります。
1-2.保険相談ショップでできること
保険相談ショップでは、以下のようなサービスの提供を無料で受けることができます。
- 加入中の保険に関する相談、内容の解説
- 自分に必要な保険や、公的保障に関するアドバイス
- 保険の新規加入、見直し手続き
- 保険の請求、各種保全の手続き
保険相談ショップでできることは、保険の新規加入や見直しだけではありません。
保険やお金に関する様々な不安や疑問点に対し、相談だけでも無料で行なってくれます。
また、加入した後も、万が一が起こった時の保険金や給付金の請求手続きや、住所変更などの各種保全手続きも行なってくれます。
保険に関する全てのことが、保険相談ショップだけで完結できます。
1-3.コロナ禍でオンライン保険相談が増えている?
新型コロナウイルスの猛威に対する不安から、不必要に人に会いたくない、人の集まる場所は避けたいという理由から、ショップには行きたくないという人は少なくありません。
そんな中、多くの保険相談ショップはいち早くオンライン面談を導入しました。オンライン面談であれば、家にいながら初対面の担当者と気兼ねなく対話ができるため安心です。
こうしたオンライン面談の仕組みも、単独の営業マンだけで仕組み化するのは困難です。
コロナ禍のような有事において、変化に対する対応力についても、保険相談ショップならでは利点であるといえます。
オンライン面談は確かに増加傾向にはありますが、まだまだ対面面談の方が多いのが実態のようです。オンラインの比率は10%程度というところでしょうか。
利用者は、30~40代の子育て世帯、在宅ワークなどでオンラインに慣れている職業の方が多いです。
またコロナ対策として、マスク着用、手洗い消毒、パーテーションの設置などは当然の対応としています。コロナ前と比較すると、1回あたりの面談時間を1時間以内など、短くするよう気を付けています。また、高齢でオンライン面談が難しい方などには、郵送募集を実施しています。(可能な保険会社に限る)
2021年9月時点
2.保険相談ショップを利用するメリット・デメリット
保険相談ショップを利用する人は年々増加傾向にあります。保険相談ショップが支持される理由とは、どんなものがあるのでしょうか。保険相談ショップのメリット・デメリットを解説します。
2-1.保険相談ショップのメリット
保険相談ショップのメリットは、以下の3点です。
メリット①:人間関係を気にせず無料で相談できる
生命保険会社の営業職員から加入するケースでは、担当者は親族や仕事の関係者など、関係性のある人が多いです。断るとその後の人間関係に影響するのではないかと、なかなか本音で相談できないという人も少なくありません。
保険相談ショップでは、そうした人間関係を気にすることなく、専門知識をもったプロの担当者に対し、些細なことでも自分の悩みや不安を相談することができます。
新たに保険に加入しなくても、気になることを無料で相談できるので安心です。
メリット②:中立的なアドバイスが受けられる
保険相談ショップでは、複数の保険会社の商品を取り扱っています。
特定の保険商品を販売しなければならないという制約はなく、お客様の意向に合った、より中立的な保障のアドバイスが受けられます。
また、保険料も複数の保険を比較することで安く抑えることができます。同じ内容であれば、保険料は1円でも安くしたいものです。複数の保険を比較検討できるのは、保険料の負担を下げたいというお客様の心理にも対応しています。
メリット③:自宅や勤め先の近くにあるショップでいつでも相談できる
店舗型の保険相談ショップの場合は、最寄りの駅前や商業施設内に店舗を構えています。日常の行動範囲内に相談窓口があれば、何かあったときに自分の好きなタイミングで立ち寄って相談ができます。
また、「自宅に人を呼びたくない」、「子どもが小さいから自宅ではゆっくり時間がとれない」というニーズに対しても、ショップであれば安心して相談することができます。
2-2.保険相談ショップのデメリット
反対に、保険相談ショップのデメリットとしては、以下のような点があげられます。
デメリット①:担当者の質に左右されやすい
保険相談ショップは、訪問時や予約時の段階で担当者を選択することができません。
そのため、その担当者の質を判別するには、複数回面談を行なう必要があります。経験豊富なベテランなのか、入社間もない新人なのか、担当者の質次第では、提案される保険の内容も異なるため、注意が必要です。
デメリット②:推奨する保険会社がある
複数の会社を取扱い、中立的なアドバイスがもらえるといえども、保険相談ショップには優先的に推奨している保険会社が必ずあります。
お客様が気付かないところで、手数料の高い保険商品を提案されている可能性もありますので、相談のときは必ず複数の会社を比較してもらいましょう。
デメリット③:ショップが閉店する可能性がある
保険相談ショップも収益性が求められます。駅前や商業施設内など一等地に店舗を構えている場合が多く、家賃負担も軽くありません。
経営悪化により閉店してしまうと、そこで保険加入していたお客様は担当が不在になってしまう可能性が生じます。
3.保険相談ショップを選ぶポイント
数ある保険相談ショップの中から自分に合ったショップを選ぶには、どういった点に気を付ければよいのでしょうか。保険相談ショップを選ぶときのポイントについてご紹介します。
ポイント①:相談場所
自宅や勤務先から近い場所にあるという点は重要です。保険相談は複数回にわたることが多く、遠方であれば相談のたびにわざわざ遠くまで出向かなければいけません。
また、保険相談には年収や家族構成・将来の展望など、個人的な情報を話さなければなりません。公共のスペースや、他のお客さんと距離が近いような場所は避けたいものです。小さな子どもがいる人は、キッズスペースが確保されているかも重要です。
保険相談ショップを検討するときは、何度か下見を行ない、相談場所の雰囲気などを事前に下調べしておくことがおすすめです。
ポイント②:取扱い保険会社
保険相談ショップによって、取り扱っている保険会社の商品が異なります。取り扱う保険会社が多いほど、比較の幅が広がり自分に合った保険を見つけることができます。
また、生命保険だけでなく、自動車保険や火災保険などの損害保険の取り扱いを行なっているかも重要です。同じ保険でも、生命保険と損害保険は別物です。損害保険の取り扱いがあれば、相談の幅を広げることができます。
ポイント③:担当者の保有資格
保険相談において、担当者の知識や経験は重要な要素となります。質の高い担当者に出会うことができれば、満足のいく良い保険に加入できる可能性が高まります。
担当者の名刺には保有資格の記載があります。以下のような記載があれば信頼度が高い担当者です。
- ファイナンシャル・プランナー(国家資格)
- TLC(トータル・ライフ・コンサルタント:保険募集人の上級資格)
- CFP・AFP(日本FP協会が認定するFP資格)
4.保険相談ショップ利用時の流れ
保険相談ショップを利用するときの一連の流れと注意点についてご紹介します。
保険相談ショップで保険相談を行なうときの、一連の流れは以下のとおりです。
相談だけなら1回で済みますが、保険加入までを考えるとトータルで2~3回の訪問が必要です。
手順1:訪問予約
訪問したい店舗が決まっていれば、まずは連絡して来店予約を行ないましょう。電話での連絡以外にも、ホームページから空き状況を確認しながら予約することも可能です。
保険相談の面談は、1回あたり1~2時間程度を要します。十分に時間が確保できる時間帯を考慮して、予約を行ないましょう。
手順2:ヒアリング
初回の訪問では、保険の新規設計や見直しに必要な、現在の状況や要望のヒアリングを行ないます。その際に必要となる情報は、以下のような内容です。
- 年齢(生年月日)
- 職業
- 既婚・未婚・子どもの有無
- 家計の状況
- 収入・資産の状況
- 加入中の保険の内容
現在加入中の保険の見直しを検討しているのであれば、加入中の保険の詳細がわかる書類(保険証券・更新のお知らせなど)を持参しておくとスムーズです。
手順3:保険の仕組み・公的保障の説明
保険相談では、自身で備えるべき保険商品の内容だけ聞いておけば良いというものではありません。
例えば、定期保険と終身保険の違いや、必要保障額の考え方など、保険を組むうえで必要な基礎知識を把握しておく必要があります。
また、不必要な保険をかけすぎないためにも、遺族年金や老齢年金、健康保険給付など、公的保障でどの程度カバーできるのかを把握しておくのも、とても重要です。
こうした情報は、時間をかけてしっかりと説明を受けておくことが大切です。説明をしてくれない担当者であれば、自ら質問を投げかけましょう。
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手順4:現状の保険の解説・見直しの提案
保険相談ショップの担当者は、お客様からのヒアリングを受けたうえで、現状の保険の内容説明を行ないます。その際に必要性があれば、保険見直しの提案を行ないます。
お客様の状況に合わせた必要保障額から考慮し、現在加入中の保険に問題がなければ、無理な見直しの提案は行ないません。今の保険の内容に不足があったり、今の保険が自身の意向に合わない内容だと納得できれば、提案内容を十分に検討しましょう。
手順5:加入手続き
担当者からの提案が納得のいく内容であれば、加入手続きを行ないます。加入手続きは保険相談ショップで完結させることができます。
よほど急ぎでなければ、提案を受ける日と加入する日は別日にし、十分に検討する時間を確保することがおすすめです。
同時に今の保険を解約する必要がある場合は、新たに加入した保険が成立してから行ないましょう。
成立しないまま解約をしてしまうと、保険に未加入の期間が生じてしまうことになります。
解約手続きについても、保険相談ショップでアドバイスを受けることが可能です。
6.おすすめの保険相談ショップ3選
保険の新規加入や見直しにおいて、保険相談ショップでは様々なサービスを受けることができます。ここでは、多くの人から支持を得ている、おすすめの保険相談ショップ5選をご紹介します。
おすすめ①:保険見直しラボ
保険見直しラボは、全国70拠点を超える、訪問型相談サービスでは国内最大級の保険相談ショップです。
保険見直しラボのメリット
平均業界歴12.1年のベテランの相談員を豊富に抱えている点です。また、相談員を評価するイエローカード制を導入しているため、無理な勧誘の心配はありません。
保険見直しラボのデメリット
保険相談は訪問型のみで、来店可能なショップを持っていない点です。ただ、希望する場所へ訪問してくれるため、相談場所に迷うというケースは少ないでしょう。
おすすめ②:保険コネクト
保険コネクトは、全国各地の保険のプロを紹介してくれる保険相談サービスです。
保険コネクトのメリット
保険相談窓口の選定において、厳正な基準を設けている点です。「業界歴5年以上」、「保険の紹介実績がある」、「ホームページを持っている」などの基準により、質の高い相談が実現できます。
保険コネクトのデメリット
こちらも直接の来店ショップを持っていない点です。もちろん、訪問相談にも対応してくれるため不安は解消できます。
おすすめ③:保険チャンネル
保険チャンネルは、お金の専門家に対して無料相談が可能な、保険相談サービスです。
保険チャンネルのメリット
保険の相談に限らず、様々なお金の悩みに対して、それぞれの分野に精通している専門家から無料でアドバイスが受けられる点です。また、各種セミナーなども無料で受講することができます。
保険チャンネルのデメリット
FP相談からスタートするサービスのため、保険の加入だけを気軽に行ないたい場合には、敷居が高く感じられるかもしれません。
おすすめは保険チャンネル!
上記の中から特におすすめする保険相談ショップはリクルートの「保険チャンネル」です。豊富な取り扱いによって、お客様の様々なニーズに対応できる点や、実店舗数が多く訪問しやすい点も大きな魅力といえます。
自分のスタイルに合った保険相談を実現するうえでは、保険相談ショップの利用は特におすすめです。相談しやすい環境で必要に応じて時間をかけながら、心から頼れる保険を備えるようにしましょう。