テンバガー銘柄の特徴分析とスクリーニングのコツ

投資・資産運用
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株式投資をされている方であれば夢みるのが、「テンバガー」です。

よく「テンバーガー」と間違って呼ばれますが、正しくはTen Bagger(テンバガー)です。

ここではテンバガー銘柄を探すコツについてお話します。

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1.テンバガーとは?

「テンバガー」とは、株価が急上昇し10倍以上の価値になった株の銘柄で、特に短期間でこれを実現したことを指します。

元々の語源はこちら

「元々は野球用語で、1試合で10塁打と驚異的な数字をあげることを意味し、それが転じて、株式用語では、株価が10倍になるくらい爆発的に上昇する銘柄(または上昇しそうな銘柄)のことを意味します。」

テンバガーとは|株式用語集|iFinance
テンバガー(Ten Bagger)は、株式投資において、10倍株のことをいいます。

auカブコム証券のカブヨム(https://kabu.com/kabuyomu/money/444.html )によれば、2015年12月30日終値と2020年12月30日終値を比較し、10倍以上となったテンバガー銘柄は17銘柄あったようです。

日本の株式市場には、およそ3800銘柄が上場していますので、0.5%にも満たなかったことになります。

そんなテンバガー銘柄の特徴はあるのでしょうか?

2.テンバガー銘柄の特徴

これまでのテンバガー銘柄をまとめると下記の特徴があります。

テンバガー銘柄の特徴

①時価総額が300億円未満

②売上高が20%以上伸びている

③営業利益率10%以上

過去の事例からもわかるように、テンバガーとなった銘柄は、上昇を開始する前の時価総額は小さい銘柄だったことが挙げられます。

すでに大企業となっているトヨタ自動車や、NTTがここから更に10倍になることは想定しにくいでしょう。そこで成長余地のある小型株であることが重視されるのです。

なお時価総額は、会社が発行した株式の総数と現在の株価を掛けることで算出できます。

過去にテンバガーとなった銘柄の傾向から、時価総額が300億円未満を狙うのが良さそうです。

市場区分では、マザーズ市場やジャスダック市場からも、多くのテンバガー銘柄が誕生しています。

特に売上高が20%以上伸びている、営業利益率10%以上 、このような企業を探しましょう。

これまでテンバガーを達成した銘柄は、株価の上昇にともなって、著しく業績が伸びている企業が散見されます。

3.テンバガーの候補銘柄をスクリーニングできるサイトは?

株式投資におけるスクリーニングとは、自身が設定した条件を入力することで、その条件に該当する銘柄を選定することです。

日本の株式市場で言えば、3000銘柄以上もの会社が上場しています。

膨大な数の上場企業を、1社ずつ企業分析するには相当な時間が必要となってしまいます。

そこでスクリーニングを活用し、銘柄を絞り込むのです。

株式投資のスクリーニングができるサイトはいくつかあります。

3-1.バフェット・コード(https://www.buffett-code.com/)

このサイトでは、魅力でスクリーニングができる上、ログインすることなく利用できるので重宝します。また、日本株だけでなく、米国株もスクリーニングの対象なので、かなり充実したサイトといえるでしょう。

3-2.トレーダーズウェブ(https://www.traders.co.jp)

個人投資家に支持されており、業界随一のコンテンツ充実度を誇ります。

スクリーニングだけでなく、株式投資情報サイトとして幅広く情報を扱っています。

無料会員でも、登録することなくスクリーニング機能を利用することができます。

その他、大手のネット証券ではWebページでスクリーニングができたり、スクリーニング機能を備えたツールを提供していたりします。

SBI証券、楽天証券、松井証券、auカブコム証券、マネックス証券などでは、口座開設しログインすることで、無料でスクリーニング機能を利用することができます。

4.米国株のほうがテンバガー銘柄は多い?

参考

日本株と米国株で、2009年12月30日終値と2019年12月30日終値を比較し、10倍以上となったテンバガー銘柄数を比較したところ、日本株では17銘柄であり、米国株では16銘柄ありました。

この期間での日本株の上昇率上位は、MonotaRO(モノタロウ)で株価は96倍になりました。

2位がJAC Recruitmentの88倍、3位がディップで55倍となりました。

米国株での上昇率の上位は、ドミノ・ピザが首位で37倍、2位にはネットフリックスが36倍でランクインしています。

ニューヨーク証券取引所とナスダック市場の上場企業数は、それぞれおよそ1900社、3300社ですので、テンバガーを達成した確率では日本の方が高かったといえます。

ただし、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンといった米国の企業は、多くの人にその企業の素晴らしさが認知され、そこから投資をはじめても10倍になりました。

この点、日本のテンバガー銘柄よりも狙いやすかったといえます。

テンバガー銘柄を当てるには、まだ会社の規模が小さいうちに買う必要があります

小型株の情報が豊富なので、日本株のほうが有利でしょう。

株の売買を行うのに必要となる委託手数料も、通常日本株の方が安価ですので有利です。

5.テンバガーは狙って取れるのか?

スクリーニングだけでなく重要となってくるのが、その会社は「業界や人々の行動に変容をもたらすことができるか」です。

米国株のアマゾンやグーグル、アップルなど、日本企業でいえばファーストリテイリング(ユニクロ)などは、今や世界中で利用されています。

しかし2000年頃は、もちろん今のような世界を代表するような企業ではありませんでした。

つまり様々な企業の決算やビジネスモデルを分析し、これからどんどん伸びていく原石を見つける必要があります。

そして先述したように、2015年末と2020年末の比較では、テンバガー銘柄は0.5%にも満たなかったのです。狙ってテンバガー銘柄を当てることは不可能でしょう。ただし、きちんと企業分析をし、5~10銘柄に分散投資すれば確率はその分高まると言えます。

テンバガーとなる銘柄を見つけ、10倍以上になるまで保有し続けることは株式投資の楽しみの一つのでしょう。

ただし投資家によっては、少し話題になって来た株価でポジションを取り、2倍〜3倍になる銘柄を見つける方が得意な方もいらっしゃいます。

また会社の業績とは関係なく、市場全体の下落に巻き込まれることもあるでしょう。

重要

テンバガーを取ることだけを意識してしまうのは避け、自分に合った投資スタイルを確立しましょう。

株式投資では、常に冷静な判断が求められるのです。

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