「NISA、つみたてNISA、新NISA」の違いとは?選び方を間違えない、自分に適したNISA探し

投資・資産運用
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現在、投資家はNISA、つみたてNISA、ジュニアNISAを利用することができます。

それぞれ期限があり、特に最近耳にすることも多くなった新NISAですがこちらは現行の一般NISAが2023年で廃止されるため、それに代わる形で2024年から登場します。

現行NISAから新NISAへはロールオーバーが可能なので現時点で新NISAの施行を待つ必要はありません。

一般NISA(新NISA)、つみたてNISAはどちらか一方しか選ぶ事ができないので投資家は自分のスタイルに応じて選択しなくてはなりません。

ジュニアNISAは親権者が子供に変わって投資し、その売却益及び贈与税がかからないことがポイントです。

今回は投資者本人が利用できるジュニアNISA以外について自身の投資スタイルに向く選択のお手伝いと新NISAが導入されることによる変化について理解を進めていきましょう。

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1.NISA(一般NISA)とは

2014年から始まった非課税制度で、現在は毎年120万円までの取引で得られた利益が非課税となります。

通常は売却益や配当金に対して約20%の課税がありますので非課税枠を上手に活用することは個人投資家にとって大きなメリットです。

原則保有可能期間は5年までとなりますが、手続きをすることで6年目にロールオーバーが可能です。

1年目に購入した株式を5年経過後にまだ売却したくない場合に保有を続ける事が可能です。

2.つみたてNISAとは

NISAから遅れて2018年に登場したのがつみたてNISAです。

一定の投資信託から選択して毎月の積立式として年間最大40万円まで投資することができ、そこで得られる分配金や利益が非課税になる制度です。

最大で20年間という長いスパンで少額から投資できるのが特徴で限られた投資信託の中から選択することで初心者でも参加しやすい特徴があります。

つみたてNISAの最大のメリットは少額からでも投資に参加できるということです。

NISA口座を開設しなくてはならないというハードルはありますが毎月の積み立て貯金をする感覚で投資に参加することができ、そこで得られた利益は非課税となります。

3.NISAとつみたてNISAどっちがいいの?

選択するにあたって投資経験や投資資金も重要になります。

NISAとつみたてNISAのどちらを使うかは投資スタイルによって変化するのでどちらが有利ということはありません。

しかし、自身の投資スタイルに向かない選択をしたら折角の非課税枠が宝の持ち腐れにしてしまいますので自分に適した選択が必要です。

その上で確認したいのが以下の点です。

ポイント

①投資期間

②投資資金

③投資経験

こちらのポイントを1つずつ確認していきます。

①投資期間

長期的な積み立てのように投資をしていきたいのか、それとも短期間で買いたい銘柄があるのか。

一般NISAはロールオーバー可能ですが保有期間は5年間です。

長期での投資を検討している場合はつみたてNISAの選択が好ましいでしょう。

②投資資金

NISAは毎年120万円までの投資が可能です。5年間で600万円という投資が可能です。

もちろんMAXまで使う必要はないのであくまでも最大枠が毎年120万円ということになりますが1年間で120万円を目一杯利用出来る方がそれだけ非課税枠を有効に活用することが可能です。

また、通常の株取引をすることになるので1単元を買い付けるのにまとまった金額が必要となります。

一方、つみたてNISAは毎年40万円までです。NISAよりも毎年の投資枠は減りますが最長20年間投資ができるためMAX800万円まで利用することが可能です。

この場合、毎月に換算すると3万3000円ほどになるので積み立て貯金の代わりに投資を考えている方には現実的な金額に感じるでしょう。

また、こちらもMAX40万円を使わなくてはならないというわけではないのでスタートは毎月1万円から、翌年には頑張って毎月2万円を、というように段階的に変更していく事も可能なので投資資金が限られている方でも参加しやすいのが特徴です。

③投資経験

つみたてNISAは決められた投資信託の中から選択する方式ですので投資初心者の方でも自分にあった選択が可能です。

しかし、一般NISAを選択した場合は通常の株式投資を行いますので銘柄の選択から購入タイミング、売却タイミングまで自身で判断しなくてはならないため投資経験が必要になります。

NISAという非課税枠があっても株価が下がって損失を出してしまってはメリットを受ける事ができません。

利益を出せる事が前提で非課税の恩恵を受けることができるので普段から株式投資に慣れている中級者以上の投資家向けです。

これら3つの簡単なポイントを押さえることで自身に向いているNISAを見つける事ができたことでしょう。

4.新NISAで変わること

現行の一般NISAが廃止され2024年から新NISAへと移行します。

新NISAではこれまでの一般NISAと違い2階建て方式に変更となります。

 

1階部分が新たに追加される「安定的な資産形成」を目的とした部分です。

こちらは年間20万円で5年間の非課税期間となります。

1階部分はこれまでのつみたてNISAと同様に積立・分散投資に適した一定の投資信託等が対象となります。

つまり、より安定的な投資が期待できる積み立てを一般NISAにも加えた形となります。

 

2階部分はこれまでの一般NISAと同じです。ただし、年間で102万円までとなり非課税期間はこれまでと同様5年間となります。

これにより、1階部分と2階部分を合算するとこれまでの一般NISAの5年間で600万円に対し、最大610万円までと投資幅が微増します。

現行の一般NISAで保有している株式を新NISAの2階部分にロールオーバーすることも可能なので現在一般NISAで投資をしている投資家は新NISAにそのまま移行するか、つみたてNISAに乗り換えるか2023年末の時点で決断が必要です。

さらには現行の一般NISAを利用している投資家に限り1階部分を利用せずに2階部分のみを利用することも可能です。

5.NISAの有効活用

つみたてNISAは少額から無理なく長く積み立てていくことが最大のメリットで毎月積み立てることにより経済で起こりうる株価の乱高下を受けてもリスク分散に繋がりますので一時的に含み損が出てもコンスタントに積み立てを続ける事が長期投資のメリットです。

一般NISAは使い方にいくつかポイントが出てきます。

少なくとも一般NISAで非課税の恩恵を受けるには自力で銘柄を探して、購入し売却益を出さなくてはなりません。

買い付けた銘柄の株価が下落して損をした場合には非課税のメリットを全く受けれないままになってしまいます。

 

そこで一般NISAを利用するにはいくつか意識をして有効活用となるように繋げていきましょう。

NISA運用時の注意点

①格安銘柄

②配当金目当て

③IPO当選用

①格安銘柄

もっとも基本的な活用方法ですが現時点で格安と感じており数年以内に株価上昇が見込める銘柄の買い付けです。

理想を言えばロールオーバーにならない5年以内の株価上昇と売却が好ましいです。

ただし、日本経済だけではなく世界経済の影響も受けて思うように株価が上がらずに含み損を抱えてしまう心配がありますので銘柄選択には十分な投資経験が必要です。

②配当金目当て

NISAの非課税対象は売却益だけではありません。

保有株の配当金においても非課税となります。

好配当株を保有することにより定期的に配当金を毎年受け取りながら含み益が大きくなったら売却してダブルで非課税の恩恵を受けることができます。

仮に含み損が出てしまっても数年保有することで配当金により損失をカバーできる可能性もあります。

③IPO当選用

一部の証券会社ではIPOで当選した銘柄をNISA枠で指定して保有することが可能です。

なかなか当選しないIPOですが上場時に株価が買い付け価格を上回る確率が高いので売却益による非課税の恩恵を早期に受けやすくなります。

当選を待たなくてはならないので1年間全く当選しないということもありますから場合によってはNISA枠を全く使えない1年になってしまうことも考えられます。

最後に

このように一般NISAは投資経験が必要となりますがNISAの特徴を生かして有効に使う事で早期に大きな利益を上げる事も可能です。

特に一定期間の保有まで視野に入れる場合には好配当の銘柄を選択することは大きなメリットです。

その上で2024年以降、新NISAに引き継ぐかつみたてNISAに切り替えるかを選択していくと良いでしょう。

 

また、現時点でつみたてNISAを検討している場合は少額からでも早めに始める事が投資をする上で有効です。

投資に使えるお金が溜まってから始めようと考える方もいますが一般NISAの場合は一定の投資資金が必要なのに対してつみたてNISAは少額から始める事ができるので投資信託の分配金や複利を有効に活用するには少しでも早く投資を始めた方が有利になります。

迷うより自分に適したNISA口座(一般NISA・つみたてNISA)の開設を急ぎ、可能であれば年内に今年の枠を上手く活用することをお勧めします。

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