テンバガーとは、株価が10倍になる可能性のある銘柄で
10(テン)塁打(バガー)打てる程勢いのある企業の事です。
今回は、そんなテンバガー候補の中から、米国株のOKTAという企業を紹介したいと思います。
1.IDaas市場は成長性抜群の市場
OktaはIDaas企業ですが、IDaas市場について理解を深める必要があります。
まずは、IDaasについて説明をします。
IDaasとは
IDaasという言葉自体を聞いたことが無いかもしれませんが、僕たちの生活にとても近い技術です。
アマゾン・グーグル・その他諸々のクラウドサービスの利用は当たり前になってきていますが
誰でも一度は何回もログインする事に煩わしさを感じた事があるのではないでしょうか。
IDaasは、そんな煩わしさを解消する技術で1つのIDの管理で複数のアプリケーションのログインが出来る様になる技術です。
勿論、セキュリティも要求されますので、ログインの管理の利便性とセキュリティ性を高めること。この両立が求められる業界です。
IDaas市場の今後
IDaas市場は右肩上がりで成長している市場で、日本国内だけでの市場規模でも、2017年は15億円市場であったのに対し、2021年は46億円の市場規模予測、2023年は60億円の市場規模予測と年々右肩上がりに成長をしており、数年で4倍程に成長するほど抜群の成長性がある市場です。
参考URL:日経新聞 ITR、ID管理サービス・IDaaS市場規模推移と予測を発表
その成長性の背景をチェックして将来性をみましょう。
市場拡大の背景となっている事情としては4点にまとめられます。
・クラウドサービスの利用拡大 ・管理アプリ数が上昇し、パスワードが管理しきれない。
・人材の流動性が高くなってきている(主に米国)
・パスワードが複雑化するなどセキュリティ面での強化が必要になってきている。
どの要素も今後、更に求められていく要素ですよね。
IDaas市場は今後ますます成長をする市場です。
2.Okataとはどの様な会社なのか
Oktaの会社概要
Oktaはそんな成長性が高いIDaas市場におけるリーダー企業で、クラウド ID 管理の先駆けとなる企業です。
Oktaのサービス”シグナルサインオンサービス”を使えば、ユーザーは一回の認証で複数のシステムにログインできるようになり同時に、パスワードの漏洩をよ防ぐことが出来ますのでセキュリティの向上も同時にできます。
そんな、利便性とセキュリティの両立を果たしたIDaas市場はコロナ禍で、急速に成長。
在宅ワークが世界的に増加したという背景があり、セキュリティ面の見直しが急務となった為非常に市場が拡大してきました。
Oktaはそんな成長市場のトップシェア企業。ID 統合管理の最大手企業というすごい企業なのです。
代表的な機能
続いて、サービスを見てみましょう。
Oktaのサービスは多岐にわたりますが、4つ代表的な機能を紹介致します。
・シングルサインオン・・・OKTAにログインすれば他のアプリにも自動でログイン出来る様になる。・適応型多要素認証・・・パスワードだけでなく、指紋認証・SMSでの認証等様々な媒体で認証をする。
・ネットワークロケーション・・・デバイス毎や場所によって通常と異なる場合は、セキュリティレベルを高めて認証をする事。
・ユニバーサルディレクトリー・・・プリンタ、PC、共有データ等のアクセスについての設定がoktaの設定変更のみで完了出来る様になる。
・ライフサイクル管理・・・リソースの割り当てやユーザープロビジョニングの自動化 つまり、人事異動や退社・入社等人の移動が起こった時、okutaにアイデンティティ情報を入力すれば関連する全てのIDが自動で更新される。
専門用語が多くなってしまい分かりにくいかもしれませんね。
まずは、ログインが必要になるアプリケーションの不正ログインを防止と管理を簡単にする事。この2つの事をoktaを使えば両立出来るという事だけ押さえてください。
強み
Oktaの最大の強みは、やはり、そんな成長市場においてトップシェアを誇る企業という事になるでしょう。
「The Forrester Wave™: Identity As A Service (IDaaS) For Enterprise, Q3 2021」レポートでリーダーに選出され、「戦略」と「現行サービス」のカテゴリーで最高スコアを獲得しました。
Okta HPより引用:https://www.okta.com/jp/
という事で、この分野ではマイクロソフトやフェイスブックを押さえている事がわかります。
また、決算を分析してみると、売上の96%がサブスクリプションによる売り上げで、4%がプロフェッショナルによる売上というデータが出ており、収益のほとんどがサブスクリションの売上になりますので、収益の安定性が見込まれます。
さらに詳しく
地域別売上では、売上高の79%がアメリカと数字が出ており、20年時点の売上比率(84%がアメリカ16%が海外)に比べ海外シェアを順調に伸ばしてきております。
今後、ますます世界中にサービスが広がっていく可能性を秘めている企業です。
因みに、日本にも2020年9月から日本法人が設立したので、少しづつ名前を聞くようになるのではないでしょうか。
経営者
企業の成長性を見る上で経営者がどの様な人物かという事もチェックは必須です。
以下からチェックしてみましょう。
Todd McKinnon
OktaHP:https://www.okta.com/jp/blog/author/todd-mckinnon/
ツイッター:https://twitter.com/toddmckinnon
CNBCによるインタビュー:Okta CEO on why the identity software firm is opening a retail location in New York City
企業の歴史
Oktaは、非常に若い企業です。
2009年に設立した企業で、多くの初期メンバーはCEOのトッド・マッキノンが所属していた企業のセールスフォースの出身です。
そこから、ぐんぐん成長をしており、2017年に株式公開をするに至りますが、当時の評価額は60億ドルと2017年では最高峰でした。
なお、余談ですがセールスフォースはOktaの競合となるSalesforce Identityというサービスを立ち上げていますが鳴かず飛ばずになっています。
投資姿勢
IT企業は日進月歩で進むテクノロジーに対して常に投資をもとめられますが、
OktaのIT投資についての考え方としては、短いサイクルで継続的な投資を目指して続けています。
かみ砕いて説明をするとアイデアPoc(POB実施判断) Pob(事業家可否判断)のサイクルを出来るだけ迅速に小さく回すという事を目標に継続的に投資をするという事を目指しているという事になります。
今後の投資のニュースは注目ですね。
競合
競合他社はどの様な会社があるのか確認をしてみます。
代表的な所を上げると、
・MICROSOFT
・FACEBOOK
・ONELogin
等が主な競合となります。
MICROSOFT・FACEBOOKは皆さんご存じと思いますが、
ワンログインはオクタの約10%程の売上規模の企業で日本でもサービスを展開しています。
近年の業績
OKTAの実際の業績を見てみます。Oktaの決算月は、1月 4月 7月 10月でアメリカではよくある決算月です。
2021年01月31日 | 2020年01月31日 | 2019年01月31日 | 2018年1月31日 | |
総収入 | 835.42 | 586.07 | 399.25 | 256.55 |
売上総利益 | 617.74 | 426.69 | 285.83 | 175.79 |
総資産 | 3298.8 | 1955.39 | 984.31 | 399.26 |
総負債 | 2604.75 | 1550.05 | 731.94 | 199.92 |
総資本 | 694.04 | 405.34 | 252.38 | 199.34 |
売上・利益ともに右肩上がりに成長している事がわかります。
また、顧客数も19年の4700に比べ21年で9400、直近では14000と爆発的に顧客数を増やしております。
近年の動き
近年の大きな動きとしては、Auth0を買収致しました。
Auth0はその事業規模こそ売上高が2億ドル程の小ささですが、システムがエンジニア志向で作られていており、エンジニアに極めて愛された企業でした。
2021年の3月に全額株式交換による買収を発表しましており、買収金額は65億ドル。ソフトウェア業界では21年最大の買収の案件です。
売上高2億ドルの企業が30倍以上で買われた事に対して、その買収金額の高さから一部株主からは「高すぎではないか」という懸念の声が出ましたが、今回の意味する所は、将来の大きなライバルの芽をつぶした所か味方にした買収です。成長市場で競合がいなくなり味方に付くという事が何を意味するのか・・・。それは自明の理ではないでしょうか。
Auth0の今後は、暫くは社内の独立起業として継続するようで、経営陣もそのままです。双方のプラットフォームの統合は時間をかけて統合していく予定との事でOktaのサービスは今後より良いサービスになっていきますね。
IDaas界のトップ企業Okta
今回はIDaas界のトップ企業Oktaについて説明を致しました。
毎年高い成長率を誇るOktaは今後も注目企業です。
・IDaas業界のトップ企業はOkta
・業界も毎年右肩上がりに成長している。
・Oktaは世界中にサービスを展開している
・ライバルを早めに潰した事で更に成長が加速する可能性がある